どちらも一見、同じに見えますね。
しかし、所有する資格や知識に差があり、その結果、就職率や給料の差も…。
どのようにして差がでてくるのか紹介します。
管理栄養士は栄養士より知識などが豊富
栄養士と管理栄養士は文字通りに栄養の扱いを考慮し人々に食事方法などを指導する国家資格という面では同じと言えますが、その他の大部分は違うと言えます。
それぞれの資格の違い
栄養士は都道府県知事の免許を、管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受けて初めてそれらを名乗れます。
両方とも、資格を持つ者のみ名乗って良いという名称独占資格ですが、大きな違いがあります。
栄養士は専門の学校や施設で2年以上、必要な知識と技能を学び、卒業と同時に都道府県から免許を受けられます。
管理栄養士は、上記の栄養士の免許を所有している人が履修してきた施設や学校が2年制であれば3年間、3年制であれば2年間、栄養士としての実務経験をした後に厚生労働省が実施する管理栄養士国家試験を受けて初めて管理栄養士と名乗れます。
4年制の学校であれば実務経験不要となるので、栄養士と管理栄養士の両方が取得見込みになり、卒業と同時に受験資格を得られます。
その上、相談する人の個人情報や秘密を守らなければならないという守秘義務が定められた、医療系で唯一の国家資格なのです。
そこからできる仕事の違い
栄養士は、給食のある教育機関や病院、その他の福祉施設、食品会社などで栄養と食事の指導をすることができて給料もそれなりです。
管理栄養士はそれらに加えて傷病者や、保健所、スポーツ関連、自衛隊、少年院も含めた矯正施設などなど、個人個人の状態に合わせた栄養と食事の管理指導ができます。
守秘義務を持っているという信用から個別に指導することができるのです。
更に、病院や老人福祉施設では栄養サポートチーム(NST)の一員とした医療行為とみなされ、診療報酬も入って給料は栄養士よりも上になります。
まとめ
栄養士も立派な仕事ですが、そこで経験を積んで進化したのが管理栄養士とも言えます。
特定数以上の人数に継続的な食事を提供する施設では栄養士を置かなければならないという法律上の決まりがあります。
提供する食事がより多い施設では管理栄養士を少なくとも1人はいなくてはなりません。
我々が育ってこられたのも、病院で適切な食事療法を受けられるのも彼らのおかげもあるんですね。
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