目玉焼きに添えられたカリカリのベーコン、サンドイッチや冷やし中華に入れられたジューシーなハム、これらに留まらず、色々な所で美味しい食材として利用されています。

二つとも共通して美味しいのは間違いありませんが、どこがどう違うのか尋ねられたら困ってしまいますね。

そんな時の助けになれるよう、違いを紹介していきます。

ベーコン ハム 違い

その違いは部位と仕上げと調理

ベーコンとハムで共通しているのは豚肉を使うことと、塩などで味付けして数日以上漬け置きすることの二点です。

塩漬けするのは菌の繁殖を抑えて日持ちをさせる、つまりは非常食、あるいは保存食にするためにそうされてきました。

食材と下ごしらえは同じでも、使う部位と仕上げと調理の方法に違いが現れます。

ベーコンに使う部位と仕上げ方

元々は、背骨に沿って切断して内臓などを取り除いた半丸枝肉を塩漬けと燻製したものをベーコンと言われていましたが、北米ではあばら骨を取り除いた胸肉、世に言うバラ肉が使われるようになり、日本にもそれが伝わって今日の形になったと言われています。

稀に、肩肉を使ったショルダーベーコン、背中側のお肉を使ったロースベーコンがあります。

そのお肉を数日以上塩漬けした後に塩抜きをします。

そのまま仕上げてしまうと、とても塩辛くなってしまうためです。

なら、少なめの塩でいいじゃないかと思いますが、そうすると場所によって味の濃さが変わってしまいます。

そのために、多めに塩をまぶして塩抜きして味を均一にさせるのです。

しかし、現在では塩抜きしないレシピもあるので、自家製で挑戦する方は、そちらも参考にすると良いでしょう。

塩抜きと水洗い、乾燥をした後の仕上げに燻製です。

燻製用チップの種類によって風味が違うのも醍醐味ですね。

燻製が終わったら、即座に食べたいのは山々ですが、煙の味が濃くて美味しいとは言えないので冷蔵庫に一日寝かせておきます。

翌日、ついに美味しいベーコンとご対面です。

ハムに使う部位と仕上げ方

ハムはモモ肉を使います。

英語圏では、元々はモモ肉そのものをハムと呼んでいましたが、現在ではモモ肉を加工した食品がそう呼ばれています。

特に、骨が付いたままのモモ肉を使ったものを骨付きハム、骨を抜いたモモ肉を使ったものをボンレスハムと分けられることが多いです。

日本ではモモ肉だけでなく、他の部位を使ったもの、更には他の動物のお肉を加工した食品もハムと呼ばれる時があります。

漬け置きしたお肉を塩抜きと乾燥して、ヒモやタコ糸で整形するか、サランラップなどで包み込むケーシングと呼ばれる整形をします。

これはハムだけです。

ベーコンはその形のままで加工していきます。

ただし、骨付き肉だけはそのまま加工する時もあります。

仕上げに燻製と煮沸処理と乾燥をして完成です。

燻製だけのものと、燻製しないものは生ハムになります。

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調理や味の違い

ベーコンは、そのまま食べても風味豊かで美味しいのですが、バラ肉は脂が多いために食感が損なわれがちです。

その脂と風味を利用して一緒に野菜などと炒めたり、冒頭のベーコンエッグなどのようにカリッカリに焼いたりして、共に味わうのが主流です。

ベーコンと野菜を水のみで茹でたものもお勧めです。

ベーコンの風味と野菜の出汁だけで美味しいスープができます。

ハムはサッパリとした味と食感なので、冒頭でも上げたサンドイッチ、冷やし中華、サラダに加えると、味のアクセントだけでなく、彩りも豊かにしてくれます。

厚めに切ったものをそのまま焼く、紫蘇や海苔を付けて焼く、チーズを挟んで焼くのも良いですね。

またはそれらを焼くのではなくてフライにするのも美味しい食べ方の一つです。

薄切りにしただけのものをそのまま食べる、調味料を少し付けて食べるのも、シンプルな美味しさを楽しめる方法です。

まとめ

ベーコンは主に豚のバラ肉をそのままの形で使用して最後に燻製します。

ハムは主に豚のモモ肉を整形して最後に燻製と煮沸処理をします。

美味しさや楽しみ方はそれぞれあります。

自家製に挑戦する場合は、長期間の忍耐が必要ですが、こだわりを活かせた絶品が仕上がるでしょう。美味しければ達成感もひとしおです。

昨今では簡単な製法が多く編み出されているので、そちらも参考にしてみるのも良いですね。

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