「焼き飯」と「チャーハン」といえば、我が家では残りご飯で作る定番料理です。
「焼き飯」は、しょう油ベース、「チャーハン」は、鶏ガラベースで作ります。
ですが、できあがりの見た目には、大きな差がありません。
もちろん、ベースが違うので味は違いますが、中に入れる具も、玉子を使うところも同じです。
「焼き飯」と「チャーハン」の違いって、何でしょう。
「焼き飯」と「チャーハン」は、どちらもフライパンで炒める料理です。
材料も、作る手順もほとんど同じです。
私達が勝手に、「しょう油ベースにして日本風」と決め、「鶏ガラベースにして中華風」とい決めているだけではないのでしょうか。
「焼き飯」と「チャーハン」の違いを調べてみたいと思います。
焼き飯について
インド発祥の「プラーカ」が、一方はヨーロッパに伝わり、また一方は中国に伝わり「チャーハン(炒飯)」となりました。
その「プラーカ」は、唐の時代「チャーハン」として遣唐使によって日本に伝わりましたが、「チャーハン」としてではなく、日本風にアレンジされて「油飯(ごま油で炒める)」となりました。
やがて、関西方面で、冷やご飯(余ったご飯)をもう一度温めて食べる「焼き飯」として発展したということです。
焼き飯の特徴
- 炊きあがったご飯から作る
- 玉子を最後に入れる※玉子は入れない場合もある
- 「焼き飯」は「ご飯を焼く」という通り、鉄板で料理される※お焦げをワザと作る場合もある
- しょう油ベースやソースベース、オイスターソースや和風など
チャーハンについて
発祥はインドの「プラーカ」が伝わった頃、中国は唐代や宋代でした。
かまどの燃料が薪から石炭に変わり火力が大幅にアップし、鉄技術の発達と合わさって、高火力での料理ができる様になり、「チャーハン=炒飯」が誕生しましたが、日本に伝わった時には、「チャーハン」は「焼き飯」に変わってしまいました。
「チャーハン」が登場するのは、もっとあとの様です。
日本でのチャーハンの特徴
- 炊きあがったご飯(白飯)から作る
- 玉子は始めに入れる
- 油は引く程度
- 焼き飯風になる
- 鉄以外のフライパン調理が多い
- 食用油(サラダ油など)
本場の中華料理としてのチャーハンの特徴
- 炊きあがったご飯は、すでに下味(スープ炊き)がついている
- 玉子は始めに入れる
- 油はたっぷり目
- ご飯はパラパラになる
- 鉄製のフライパン調理
- ラード
※味付けや中に入る具材には、「焼き飯」と差がありません。
まとめ
調べてみると、日本にも早くから「チャーハン」が入ってきていましたが、「チャーハン」にはならず「焼き飯」になりました。
私個人の考えですが、原因は、火力不足だったのではないかと考えます。
本場の中華料理店のチャーハンは別として、私達が作る「焼き飯」と「チャーハン」は、とても似ていました。
大きな違いは、「玉子を先に入れる」か「玉子をあとに入れる」かです。
玉子を先に入れると、チャーハンになり、あとに入れると、焼き飯になる様ですが、焼き飯には、玉子を入れないことも多くある様です。
少々強引ですが、作った人がチャーハンと言えば「チャーハン」で、焼き飯と言えば「焼き飯」だという説もありました。
結局は、家庭での「焼き飯」と「チャーハン」の明確な違いはない様です。
また、一般の店でも塩味を「チャーハン」、醤油味を「焼き飯」として提供しているところもあれば、「焼き飯」と「チャーハン」が同じものとして提供しているところなど、統一感がない様です。
唯一、関西で発展した「焼き飯」は、ぶれることなく、あくまでも「焼き飯は、焼き飯である」と認知され、鉄板文化の先駆者として息づいている様です。
今のあなたにおすすめの記事