沖縄そばとソーキそばは沖縄の郷土料理として知られていますが、どちらがどう違うかは地元民以外だと判別しにくいものですね。
作ってくれた人に尋ねるのも良いですが、ご本人は聞かれすぎて参っているかもしれません。
事前に勉強してみましょう。
元はとある食べ物。味と具の食材に違いが生まれて現在の形に
二つの違いはズバリ、乗っている具の食材です。
使われている麺とスープはほぼ同じですが、上に乗せられる食材から名称が変わるのです。
沖縄そばとソーキそばの具
沖縄そばに乗っているのは、三枚肉と沖縄かまぼこと小ネギです。
ソーキそばにはソーキが乗っています。
三枚肉とは豚のバラ肉のことで、皮と脂身と赤身という三層構造からそう呼ばれています。
沖縄かまぼこは、通常だと蒸して仕上げる所を油で揚げて仕上げているかまぼこのことです。
そしてソーキは豚の骨付きバラ肉のことです。
別な所ではスペアリブとも呼ばれている部位です。
ソーキそばを頼むと、何も入っていないお椀などがついてくるのは骨入れのためです。
別の具も見てみましょう。
野菜そばには、炒めた野菜が乗っています。
ゆし豆腐そばには、沖縄でゆし豆腐と呼ばれる、固まっていないでおぼろ状になっている豆腐が乗っています。
てびちそば、またはテビチそばには、沖縄でテビチと呼ばれる煮込まれた豚足が乗っています。
豚足と聞くと、若干引いてしまうかもしれませんが栄養が豊富で、特にお肌に良い効果があります。
これらが代表的なものになりますが、地域やお店によって様々な具を使い、様々な名前があります。
そして、多種多様あるそばを総称して「沖縄そば」と呼ぶこともあります。
ラーメンや寿司のように、一つのカテゴリーとしてまとめる時に呼びます。
元をたどって行きつくのはラーメン
「そば」という名前がついているのに、まったく蕎麦っぽくないのはそのルーツにあります。
明治時代の沖縄に初めてラーメンが入ってきました。
当時のラーメンはある経緯で「支那そば」と呼ばれていました。
最初は富裕層向けのメニューでしたが、大正時代に入ってから一般庶民にも食べられるようになり、もっと受け入れられるように味の改良が進んで、やがて「琉球そば」と呼ばれるようになりました。
材料は小麦粉と塩水とかん水です。
かん水とはアルカリ塩水溶液のことで、柔らかい弾力を麺に持たせるのに欠かせない水です。
しかし、当時は入手しづらく、代わりにガジュマルなどの樹木の灰を利用していました。
現在でも、その製法を受け継いでいる店があり、そのようなそばは「木灰(もっかい)そば」と呼ばれています。
戦争を挟んで現在、改良に改良が重ねられ、すっかり沖縄の地に馴染んだ「沖縄そば」がここにあるのです。
つまり、ラーメンから枝分かれした兄弟のようなものです。
まとめ
沖縄そばとソーキそばは具が違いますが、「沖縄そば」というカテゴリーになると、その中にソーキそばが含まれます。
更にソーキそばの中には、硬い骨のついた「本ソーキ」と、丸ごと食べられる「軟骨ソーキ」があります。
軟骨好きには持ってこいですね。
先に上げたように、これらの他にも種類が豊富なので、食べに行く前に調べることをお勧めします。
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