「友人とわかれる」や「評価がわかれる」は読む音は同じですね。
では「友人と別れる」と「評価が分かれる」ではどうでしょうか。
文字や漢字を当てはめることで、より正確な意味が伝わります。
言い換えると、わかれる対象によって「別れる」と「分かれる」の使い分けが必要です。
ここでは、二つの「わかれる」の違いと使い方についてご紹介します。
別れるは人・人間関係 分かれるは物事を示す
「バス停で友人と別れる」や「家族と別れて」など、別れるは人や人間関係において離れて去る意味を表すときに使います。
分かれるは、「四台の車に分かれて乗る」や「発表された論文の評価が分かれる」などのように対象が物や事です。
それぞれについてより詳しく見ていきましょう。
別れる
一緒に居た人が離れ去る、人同士が離れ離れになるときに別れるを使います。
先程の「バス停で友人と別れる」の他にも、「夫婦が別れる」や「クラスの皆と別れて」などがあります。
熟語においても、「別離」や「惜別」のように人の別れを表す熟語が多いです。
また、「死別」の熟語のように別れるには、離れるまたは関係を絶つにくわえて、生死を含めた意味合いを持ちます。
文脈のながれやニュアンスを読み取る注意が必要です。
分かれる
物や事について表す分かれるは使い方にも種類があります。
これには、「四台の車に分かれて乗る」や「4章に分かれている論文は」など一つのものが二つ以上に区別できるまとまりとなること。
「途中で道が分かれる」、「枝が分かれている」など分岐を表すもの、「評価や意見が分かれる」など差異が生じ、一つにまとめられない状態を表す使い方が挙げられます。
まとめ
ここまで、二つの「わかれる」の違いと使い方について紹介してきました。
「別れる」は人が離れ離れになるときに使い、「分かれる」は物や事について表すときに用いられます。
わかれる対象が人か物や事によって、当てはめる漢字が違うことがポイントでした。
蛇足ながら人が班やグループになるときは、対象が人であっても「分かれる」を使います。
これは熟語で表すところの「分散」となるためです。
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