「志向」と「指向」。
どちらも「しこう」と呼ぶ言葉ですが、イマイチ違いが分かりません。
「上昇しこう」「ブランドしこう」「健康しこう」等と耳にしますが、この場合はどちらの「しこう」を使うのでしょうか?
というわけで、今回は「志向」と「指向」の違いについて見ていくことにしましょう。
志向と指向の違いについて
志向とは
まず「志向」の意味を辞書で調べると、「何かが究極的にそうなることを目指していること。」となっています。
一般的に「志向」は「考えや気持ちが、ある方向を目指すこと」を指し、先程の「上昇しこう」や「ブランドしこう」、「健康しこう」の場合はこの「志向」を使うことになります。
指向とは
次に「指向」の意味も辞書で調べると、「(決まった方向に)向かうこと。」という意味と「傾向として、何かに近付きたい、何かを実現(追究)したいという願望を持っていること。」という意味となっています。
つまり、「指向」の場合は「事物がある方向へ向くこと」を指し、「指向性アンテナ」や「指向性マイク」等という使われ方をします。
あまり耳にしない言葉ですね。
つまり、「志向」と「指向」はどちらも「ある方向に向かうこと」を指しますが、「志向」は考えや気持ちがある方向を目指すことを指し、「指向」は事物がある方向へ向くことを指す言葉といえます。
嗜好との違い
「志向」と「指向」の違いを見てきましたが、それでは「嗜好」との違いは何なのでしょう?
似たような意味に思えますが、辞書で調べると「嗜好」は「毎日の生活にうるおいとゆとりをもらたすものとして、口にして楽しむ人それぞれに異なる(食べ物の)好み。」となっています。
つまり「志向」や「指向」とは違い、「ある方向へ向かう」という意味合いよりも「好み」を表す意味合いの方が強いようです。
「嗜好品」、「趣味嗜好」等と使われることが多いですから、言葉の使われ方を見れば、「志向」や「指向」との違いは分かりやすいかもしれませんね。
まとめ
今回は志向と指向の違いについてご紹介しました。
「志向」は考えや気持ちがある方向を目指すことを指し、「指向」は事物がある方向へ向くことを指す言葉となります。
一般的には「志向」を使う方が圧倒的に多いですが、他にも「しこう」はたくさんあるため表記する際は注意が必要です。
今回は以上になります。
ご参考になれば幸いです。
今のあなたにおすすめの記事