日常的に、「各自」と「各位」は目や耳にする言葉です。

特に、送られてくる文章の冒頭には、「○○各位」とあり、会場(対面場)などでは、「各自持参してください」などと使います。

反対に、会場(対面場)などでは、「各位持参してください」を聞いた記憶がない様に思います。

こうして見ると、「各自」と「各位」は、使い所が違うだけの様に感じます。

「使い所が違う」というのは、個人的な感想ですが、具体的な違いはあるのでしょうか。

「各自」と「各位」の違いは、「普通の言い方」と「敬意を表す言葉」の違いだそうですが、それならば、口頭でも「各位」を使うはずです。

ですが、聞いたことがありません。

この「各自」と「各位」の違いを知らなければ、使い分けることもできませんね。

これから、「各自」と「各位」の違いについて調べてみます。

各自 各位 違い

「各自」について

「各自」とは、「一人一人」、「各々(オノオノ)」などの意味があり、「自分(個人)」と同じ意味です。

「各自」の使い方(例文)

  1. 昼食は各自でご用意ください→昼食は自分でご用意ください
  2. 参加の有無は各自にお任せします→参加の有無は個人にお任せします

・・・など

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「各位」について

二人以上(複数)に対して、一人一人の人に敬意を表す言葉で、「皆様」や「皆様方」と同じ意味です。

また、対面場や文書での使用など、実は古い言い方ですが、官庁や企業など、身近なところで今でも使われている様です。

「各位」は、平安時代、目上から目下に対して使われていた言葉の様です。

今では、それ自体が敬意を表す言葉(敬称)とされているので、目上に使っても失礼ではありません。

ですが、自分様なら、使い方を考えた方が良さそうです。

「各位」の使い方(例文)

  1. 会員各位にお願いします→会員の皆様にお願いします
  2. 関係各位にお知らせします→関係される皆様にお知らせします

・・・など

「各位」の注意

  • 「各位」を使った場合は、「様」や「御中」は使用しません。(二重敬語になるため)
  • 「各位」は、個人に対しては使用しません。(複数の意味を持つため)
  • 「各位」に「殿」は付けません。(「殿」は、対等やそれ以下に使用のため「各位殿」は使用禁止)

まとめ

調べた結果、「各自」は、日常的に「それぞれ」や「一人一人」などの意味で使われ、「各位」は、言葉自体が敬語で「皆様」の意味で使われる様です。

また、「各位」は、複数(大勢)に向かって伝える言葉なので、受け手は、「自分だけに送られたものではない」と認識しましょう。

色々な場所で、「各自」と「各位」は使われますが、この2つの意味は違っていますので、意味を正しく理解し、その使い方に注意しながら上手く活用できれば良いと思います。

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