食事中のみなさんには失礼ですが、とても素朴な疑問について調べていきたいと思います。
赤ん坊からお年寄りまで、誰だって生きていくうえで発しているものですから恥じらうことはありません。
さて、上の2つの言葉にいったいどんな使い分けがあるのか少しずつ見ていきましょう。
「おなら」と「屁」の特徴
あまり意識せずに使っていますが、どちらも同じような印象を受けてしまいます。
しかし、これらの言葉には明確な特徴が隠されているのです。
「おなら」って、いったい何?
実は、おならの語源が雅な上品な言葉にあるとご存知でしょうか。
女房詞と言って、室町時代に宮中に仕えた女房が使用した表現から誕生したようです。
「鳴らす」を名詞化した、「鳴らし」に接頭語の「お」を付け、「お鳴らし」が生まれました。
しかし、最後まで口にすることは憚られ、おならという呼称が宮中で使われていたようです。
つまり、ブッという音を伴ったものを婉曲表現で使っていたものが後世に定着したということです。
あまりにも直接的な表現になりますが、音が聞こえて臭いがすれば、おならと言えそうです。
「屁」って、いったい何?
排泄器官から放たれたガスのことをいいますが、専ら音を伴わないものを指します。
消化管の中には約200mLのガスが存在し、そのうちの約130mLは腸内に蓄積されます。
腸内ガスの約7割は口から飲み込まれたもので、2割は血液からもたらされたものです。
また、残りの1割は腸内の微生物の働きによって糖質が発酵してできたものです。
腸内においてタンパク質が腐敗すると、アミノ酸は分解されますが、このとき悪臭のあるガスを発します。腸管の働きが鈍いと腸内ガスは長くとどまりますが、一部のガスは体内に吸収されずに蓄積されます。
ですから、悪臭のもととなる硫化水素、メタンガスなどは体内で濃度を高めていくことになります。
まとめ
「おなら」は室町時代から使われており、音と臭いの両方を含めて表現します。
「屁」は、音は伴わず臭いだけが発せられたものを言い表します。
今のあなたにおすすめの記事