「鳴く」と「泣く」。
どちらも「なく」と読み、日常的に使われている言葉です。
「鳴く」が使われる場面を想像してみると、「鳥が鳴く」、「虫が鳴く」など人間以外の生物の声が聞こえる際に使われる印象があります。
一方、「泣く」は「赤ちゃんが泣く」、「子どもが泣く」など人間が泣く場合に使われるような印象を受けます。
とはいえ、明確な違いを知っている人は少ないのではないでしょうか?
というわけで、今回は「鳴く」と「泣く」の違いについて見ていくことにしましょう。
鳴くと泣くの違いについて
鳴く、泣くとは
まず、「鳴く」の意味を辞書で調べると「動物の場合の『泣く』を表記する際に使う。」となっています。
次に、「泣く」を辞書で調べると「悲しみ・苦しみなどを抑えることが出来ず(言葉にならないで)涙が出る。」という意味と、「(赤ん坊や動物が)言葉にならぬ声で訴える。」意味とがありました。
それゆえ、基本的に「鳴く」は人間以外の虫・鳥・獣などの生物が声を出す際に使われる言葉であり、「泣く」は人間が感情を表して涙を流す際に使われる言葉だといえます。
ただ、実際に涙を流さない場合でも「泣く」と表現する場合もあり、「業者泣かせ」「泣き寝入り」等やむを得ず承知する際に「泣く」という言葉が使われることもあります。
ちなみに、声を抑えて泣く状態を表す言葉に「嗚咽」があるように「鳴」が人間の「泣く」を表す場合もあるようです。
啼く・哭くとの違い
「鳴く」と「泣く」の違いを見てきましたが、それでは同じように「なく」という読む「啼く」や「哭く」との違いはあるのでしょうか?
調べてみると、「啼く」は「鳴く」と同じ意味を表す言葉でした。
ただ、「啼く」は常用漢字外のため、一般的には多くの場合で「鳴く」が使われているようです。
また、「哭く」は「声をあげて酷く泣く」場合に使われている言葉のようですが、これも常用漢字外であるため、基本的には「泣く」が使われる場合が多いようです。
つまり、「啼く」と「鳴く」は同じ意味、「哭く」は「泣く」の甚だしい状態を表す言葉ですが一般的には「泣く」が使われる場合が多いことを覚えておくとよいでしょう。
まとめ
今回は鳴くと泣くの違いについてご紹介しました。
基本的に「鳴く」は人間以外の虫・鳥・獣などの生物が声を出す際に使われる言葉であり、「泣く」は人間が感情を表して涙を流す際に使われる言葉となっています。
ただ表現の仕方によっては例外もあるようなので、表記する際は気を付けて使う必要がありそうです。
今回は以上になります。
ご参考になれば幸いです。
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