清酒と日本酒。
どちらもお酒には変わりないですが、両者の違いを知っている人は少ないのではないでしょうか?
むしろ清酒も日本酒も同じものじゃないの?と思っている人も多いかもしれません。
というわけで、今回は清酒と日本酒の違いについて見ていくことにしましょう。
清酒と日本酒の違いについて
清酒とは
まず「清酒」の意味を辞書で調べると、「もろみを除いた澄んだ酒。にごり酒とは反対の意味のお酒」となっています。
また、「お米から造られる日本固有の醸造酒であり日本酒」とも記載があります。
醸造酒とは醗酵作用を利用して造るお酒のことです。
清酒は、原酒に混ざる酒かすを細かい目の布で漉すので透明でにごりが無く、目の粗い布で漉して酒かすの成分が残るにごり酒と区別して「清酒」と呼ばれています。
つまり「清酒」とは、お米から造られる日本特有の透明な醸造酒であり日本酒なのです。
日本酒とは
次に「日本酒」ですが辞書で意味を調べると、「日本独特の方法でお米から造られた醸造酒」であり、洋酒の反対の意味として使われている言葉です。
先ほど見たように「清酒」は「日本酒」ですから、広い意味では「清酒」と「日本酒」は同じものといえますが、正確には違います。
「日本酒」は、「清酒」を含めて日本で米から造られる醸造酒の総称です。
それゆえ「日本酒」には、「清酒」以外のにごり酒も含まれるのです。
つまり、「清酒」とは「日本酒」の中でも透明な醸造酒を指し、「日本酒」は日本でお米から造られる全ての醸造酒を指すのです。
ちなみに、沖縄で造られる泡盛はお米を原料とするお酒ですが、醸造酒ではなく蒸留酒なので「日本酒」とは区別されています。
かつてお酒といえば「清酒」を指していました。
しかし今日では海外から入ってきた様々なアルコール類があるため、アルコール類を総称して「酒」という言葉を使い、他のアルコール類と区別するために「清酒」を「日本酒」と呼んでいるようです。
しかし現在「日本酒」の中には「清酒」以外のお酒もありますから、「日本酒」だからそれが全て「清酒」とは言えない実情があるのです。
料理酒との違いは?
「清酒」と「日本酒」の違いについて見てきましたが、では「料理酒」との違いは何でしょう?
料理する際に「料理酒」の代わりに「日本酒」を使うこともあるでしょう。
しかし「料理酒」には、料理にコクや旨味を加えるため酸味や雑味がそのまま残っています。
また市販されている多くの「料理酒」には、酒としての飲用を避けるために多量の塩が加えられています。
一方「清酒」・「日本酒」は飲みやすいように余分な酸味・雑味を抑えて造られています。
それゆえ、料理をする際にはレシピの酒が「料理酒」を指す場合に、「清酒」や「日本酒」を使うとコク・旨み・塩分が足りなく感じてしまう可能性があります。
また、レシピの酒が「清酒」・「日本酒」を指す場合に「料理酒」を使うと塩辛くなる可能性がありますから、それぞれ使う際には注意が必要です。
まとめ
今回は清酒と日本酒の違いについてご紹介しました。
清酒とは日本酒の中でも透明な醸造酒を指し、日本酒は日本でお米から造られる全ての醸造酒を指します。
日本酒の中に清酒が含まれるわけですね。
それゆえ、泡盛のような蒸留酒は醸造酒ではないため、日本酒には含まれない訳です。
ちなみに、日本酒や清酒を料理酒として使う場合は、コク・旨み・塩分が足りない可能性があるため考慮して使う必要があるでしょう。
今回は以上になります。
ご参考になれば幸いです!
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