ししとうとオクラ。

パッと見は鮮やかな緑色が清々しい同じような野菜に見えますが、その形状や色艶、表面にうっすらと生えている毛(オクラの場合です)や、手触りなどで容易に判別できます。

食べてみれば、食感ですぐにわかります。

でも念のため、今回はししとうとオクラの違いについて見ていきましょう。

ししとう オクラ 違い

ししとうはパクッと、オクラはネバッと

第一印象こそ似ていますが、オクラの端の部分がすーっ、と流線型になっているのに比べ、ししとうの端の部分は、まるでパフ・スリーブのように絞られて、やや丸っこくなっています。

ピーマンのような感じです。

それもそのはず、ししとうもピーマンもパプリカも同じナス科の仲間ですので、その形状が互いに似ているのです。

ししとうの色艶は、ピーマンのように光り輝く鮮やかな緑色、触れてみれば表面はすべすべです。

それと違い、オクラは流線形。

その独特の形をしている実のことを、英語で「LADY’S FINGER(貴婦人の指)」と呼ぶそうです。

まあ、貴婦人の指にしては、随分太い気もしますが……。

オクラの色も鮮やかな緑色。

ですが、触れると表面に細かなうぶ毛のような毛が生えています。

オクラを刻んで生で食べると、この毛がちょっと気になることもあります。

ししとうについて

ししとうはナス科トウガラシ属の野菜で、唐辛子の一種です。

唐辛子の一種ではありますが、甘味を味わえるように品種改良されました。

辛くないトウガラシ属の仲間として、ピーマン、パプリカがあります。

これらは「甘トウガラシ」と呼ばれます。

辛いトウガラシ属には鷹の爪や青トウガラシがあり、これらは「辛トウガラシ」と呼ばれます。

ししとうは正式な名称で「獅子唐辛子」と言います。

実の先端部(前述のパフ・スリーブ部分)が獅子の頭に見えることから「シシトウ」と呼ばれています。

丈夫で育てやすく、生育に適した温度は22℃から30℃。

原産地が南アフリカなので暑さに強い野菜です。

甘味に品種改良したとはいえ、たまにピリッと辛いししとうに出くわすことがあります。

油断して食べていたときにはその衝撃は大きいですよね。

「先端が尖っているのが辛い」などという説もありますが、実際は食べてみないとわからないことが多いです。

なぜ、辛いししとうが混じっているのか。

ししとうは交配し易い種なので、他の辛い品種と交配で混じったときに、たまたま辛いししとうができる、という説がありますが、裏付けに乏しいとも言われています。

こちらの説が有力です。

ししとうは次々に実ができる育てやすい野菜ではありますが、水不足や肥料切れになってくると辛みが出てきてしまいます。

また、古かったり、時期外れでも辛くなってくるそうです。

また、受粉不良のせいで、小ぶりのししとうになってしまったものは種が少なく、すごく辛いものが多いそうです。

天ぷらや炒め物や漬物などに使われます。

加熱調理の際には、ししとうの膨張破裂に気をつけましょう。

ししとう、砂糖、醤油、酒を使った簡単おかずも美味しそうです。

パクッと口に入れたときの美味しさに、どんどんご飯が進んでしまうでしょう。

ししとうはビタミンK、ビタミンCが多く含まれています。

ビタミンCは熱に弱くすぐに破壊されてしまいますが、ししとうは実が肉厚なので、加熱調理しても全てのビタミンCが破壊されることはないと考えられています。

ししとうの花言葉は、「旧友」「雅味」「嫉妬」など。

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オクラについて

オクラは、ハイビスカスと同様、アオイ科の植物です。

熱帯アジア原産の多年草ですが、日本においては冬越しができないため一年草となっています。

食用にするのは9センチほどの未成熟の柔らかいさやの部分です。

育ち過ぎると、繊維が発達しますので食感が悪く、消化にも悪そうです。

ネバネバ成分は体に良く、積極的に摂った方が良いと言われています。

モロヘイヤ、ヤマイモ、ナメコなどにもネバネバ成分が含まれていると言われております。

胃液、唾液などにも含まれているネバネバ成分であり、体に必要な粘膜部分を潤すことで、部位の乾燥や損傷を防いでくれます。

タンパク質を分解する酵素も含んでいますので、肉や魚などのたんぱく質を食べたときに、消化吸収を手助けしてくれます。

また、抗ウイルス作用もあるため、積極的に体内に取り込むことで風邪の予防にもつながります。

オクラは、ネバネバ度が増せば増すほど血糖値を抑える力が強くなると言われます。

生のオクラを細かく刻み、水を加えて掻き混ぜれば、驚異的にネバネバ感を増すことができます。

5本のオクラに、大さじ2杯の水を加えるのが目安です。

オクラに生えている細かい毛(うぶ毛)が気になる方は……

オクラを水で洗い、まな板の上に置いたら塩を振り、手の平で転がせば毛が取れます。

毛が刺さりそうで怖い時は、手の平とオクラの間に布巾をはさんで転がします。

苦味の元となるオクラのヘタの周りのガクを剥き取れば、ほのかに甘いオクラの味わいが更に楽しめます。

オクラ、梅干し、おろしにんにくを混ぜためんつゆにそうめんをくぐらせて食べても良し、豆腐の上にオクラを載せた冷奴も良し、

或いはオクラ、納豆、山芋の三ネバ兄弟と共にウズラの卵を器に入れ、それにマグロの切り身を投入、その上からネギを散らせば見事な一品料理のできあがりです。

オクラの花言葉は、「恋によって身が細る」。

ネバネバしているにも関わらず、とてもロマンティックな花言葉です。

まとめ

いかがでしたか?

ししとうとオクラの違いを見てきました。

観賞用のトウガラシで色とりどりの果実の変化を楽しんだり、オクラの花を観賞するのも風情があって素敵です。

また、完熟したオクラの種を炒って擦りつぶし、コーヒー豆の粉のような状態にすれば、ノンカフェインコーヒーとして代用できるそうですよ。

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