どちらも同じ漢字が使われていますが、どうやら意味には違いが見られるようです。
忙しさにかまけて、ついつい似た言葉は深く考えもせずに同じように使ってしまいがちです。
具体的に考えていきながら、その相違点をしっかりと探っていきたいと思います。
「効果」と「効能」はどう違うの?
どちらも「効く」という、良い意味の漢字が使われている熟語ですが、どこに違いがあるのでしょう。
さて、2つの相違点について、これから具体例をもとに考えていきます。
「効果」ってどんな時に使うの?
何気なく使っていますが、下の例に見るように「期待された良い結果」を示しています。
ずっと薬を飲んできた効果がやっと現れた。
ずっと薬を飲んできたが、あまり効果が見られなかった。
あくまでも何か行動を起こした後の結果について言い表したい場合に使われます。
ですから、もたらされた結果が良い場合にも悪い場合にも用いられます。
「効果」は、「効き目」という言葉で書き換えることもできます。
ずっと薬を飲んできた効き目がやっと現れた。
ずっと薬を飲んできたが、あまり効き目が見られなかった。
「効能」ってどう使うの?
次の例文を読むと分かるように、「あるものが持つ性質や特徴」という意味を持っています。
これは血圧を下げる効能がある薬で、20年も欠かさず飲み続けている。
それ自体がもともと持っている特色などを示すため、ある事柄の結果に対して使うことはできません。
ですから、市販されている薬のパッケージには、効果ではなく効能がきちんと書かれています。
「効能」が意味する範囲を考えれば、次のように書き換えることもできます。
これは血圧を下げる成分を含む薬で、20年も欠かさずに飲み続けている。
ある特定の事柄について、何らかの効力を発揮する能力を備えていると定義できます。
まとめ
「効果」は、あることを行った後の良い結果、悪い結果、どちらについても使える表現です。
「効能」は、ある物が持っている特徴的な性質のことを指します。
まさか一文字違うだけで、これだけ意味が異なるとは、思ってもみませんでした。
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