「思いやり」の上位概念として、「優しさ」が存在しているような気がします。
しかし、その使用場面を考えた時、両者の間に明確な違いがあることが分かりました。
そこで今回は、「優しさ」と「思いやり」の相違点について話していきたいと思います。
優しさと思いやりについて
改めて問われると、考え込んでしまいますが、どこかで使い分けているような気がします。
これといった明確な線引きは難しいですが、帰納的に考察していきたいと思います。
優しさっていったい何?
次のような具体的な事例をもとにして、そのコアな意味を考えていきたいと思います。
重たい荷物を抱えながら階段を上っている高齢者を見かけ、その荷物を持ってあげました。
道路に財布が落ちていたので、それを拾って交番に届けました。
父親の誕生日にネクタイを贈ることにしました。
これらに共通することは、目に見える形として他者に対しての働きかけである点です。
しかし、それはあくまでも当事者の一方的な思いによるもので、本当に相手が望んでいることとは異なるかもしれません。
例えば、1人でゆっくり過ごしたいのに、飲みに誘われた場合はどうでしょう。
このように、優しさには独り善がりな面も備えていることがお分かりいただけると思います。
思いやりとは?
これについても具体的な事例を参考にして、その核となる意味を探っていきたいと思います。
野球の試合に負けて帰ってきた子どもに、母親は何も聞かずにそっと温かい食事を準備します。
誕生日の日に子どもの笑顔を思い浮かべながら、母親は大好きなメニューを作ってくれます。
受験を控えた子どものために、父親はテレビを見るのを控えるようになりました。
思いやりとは、自分のためではなく相手のためを思って、陰ながら密かに気を配ることを意味します。
具体的な物を他者に与えるというよりも相手を思う心の面に重きを置いた行動であると言えます。
言い換えるならば、相手に対して何の見返りも求めない、純粋な気遣いの気持ちからとる行動です。
まとめ
優しさは時に、自己本位で押しつけがましさをともなう場合もあります。
一方、思いやりは他者本位であり、相手のために考えて秘密裏に行動することを意味します。
同じように見えて、実は、こんなにも違いがありとても驚きました。
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