よくドラマや映画などで事件が起こった時に、犯人が自ら警察署に出向く、というシーンがありますよね。
そのことをあなたは“自首”だと思いますか?
“出頭”だと思いますか?
よく聞く言葉なのに実はあまり明確な意味を知られていない日本語はたくさんあります。
今回はそんな日本語のうち、“自首”と“出頭”の違いについてまとめました。
自首と出頭の意味
まずは自首と出頭、それぞれの意味を見ていきましょう。
自首とは、まだ犯人や事件が判明、発覚する前に『犯罪を犯しました』と自ら申告をし、処分を求める行為のことをいいます。
出頭とは、犯人がすでに特定されていたり、指名手配をされている段階で『これ以上逃げられない、疲れた』という時に警察署に出向いて『私が犯人です』と名乗り出て、仕方なく自ら捕まりに行く、ということをいいます。
出頭の場合は逃亡中に捕まるよりは罪は軽くなる可能性はありますが、自首をするよりはその可能性は明らかに低くなります。
ドラマでよく犯人に自首をすすめるシーンを見ますが、あれはすでに犯人を特定しているので『出頭』という形になります。
自首と出頭の違い
自首と出頭には名乗り出るタイミングの違いがあることが分かりました。
実はこの名乗り出るタイミングが違うことによって、『情状酌量の余地』があるかないかが変わってくるのです。
罪を犯して自首をした場合、罪の意識を感じて反省や後悔をしていることがうかがえます。
なので裁判官の裁量によって刑を軽くすることが出来るのです。
出頭の場合は情状酌量の余地はないとみなされます。
ちなみに自白は自分の犯した罪や秘密を包み隠さずいう事で、自供は犯罪の動機や方法について具体的に話すことをいいます。
まとめ
今回は“自首”と“出頭”の違いについてまとめました。
自首とはまだ犯罪や犯人が判明する前に反省や後悔の気持ちを持ち自ら名乗りでることをいいます。
出頭とは犯人特定や指名手配をされてもう逃げられないという状態の時に名乗り出ることをいいます。
自首と出頭は《情状酌量》(反省や後悔をしていることがうかがえる場合は裁判官の裁量で罪を軽くすることができる)の余地があるかないか、の違いになります。
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