夏から秋にかけて、「台風の季節だねぇ」や「あ、進路がそれた」などの会話が聞かれる程、日本は台風の影響を受けやすく、しばしば甚大な被害を受ける場合もあります。
そもそも台風とはどのようなものなのでしょう。
また、天気ニュースなどで耳にする「台風は温帯低気圧に変わりました」の温帯低気圧は台風とは何が違うのでしょうか。
ここでは、台風と温帯低気圧の違いについてご紹介します。
構造の変化がポイント!台風と温帯低気圧
台風は熱帯低気圧が一定の基準以上になった場合の名称で、温帯低気圧は台風が変化した場合の表現です。
それぞれに発生の仕方や作られる構造に違いがあります。
台風の定義や構造、温帯低気圧の定義や構造について見ていきましょう。
台風とは
一般的には熱帯地方で発生した、熱帯低気圧の中心付近の最大風速が34ノット以上のものを台風と定義します。
暖かい海面から得られる水蒸気がエネルギーで、暖かい空気の集まりで発達していきます。
また、中心付近の最大風速が34ノット未満のものは熱帯低気圧です。
最大風速は常に変化を繰り返しているため明確に区別することは難しく、日本においては気象データを比較検討の後、専門家が台風の発生を行います。
温帯低気圧とは
台風の定義が満たされなくなったものが温帯低気圧です。
定義の一つは熱帯低気圧であること、もう一つは中心付近の最大風速が34ノット以上であることでしたね。
より厳密な言い方をすれば、熱帯低気圧でなくなった場合に温帯低気圧と呼ばれます。
これは台風の北上にともない、冷たい空気が入り込むことで構造の変化がおこり、台風の定義である熱帯低気圧ではなくなるためです。
熱エネルギーの台風に対して、温帯低気圧は暖かい空気と冷たい空気の入れ替わりでおこる運動エネルギーです。
これはエネルギーのパワーが弱くなったというよりも、質が変わったにすぎません。
広範囲に強風をおこす特性をもつため、十分な注意が必要です。
まとめ
ここでは、台風と温帯低気圧の違いについてご紹介してきました。
強風など同じように思える二つにも、発生の定義や構造の違いがありましたね。
またあらためて、「台風は温帯低気圧に変わりました」を耳にしても、すぐに天候が回復する訳ではないこと、油断してはいけないことをお伝えしました。
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